片頭痛には市販の鎮痛剤が効かない

つらい頭痛にも、いくつか種類があります。一般的なのは肩こりが原因でよくおこる、筋緊張型頭痛でしょう。猫背の姿勢が続いたり、ひどい肩こりがあったりして、首や肩の周りの筋肉が緊張し、血行が悪くなることで起こる頭痛です。
鈍い痛みが続くのが特徴ですが、痛みの程度としては、ほかの頭痛に比べて強くありません。この場合は、ストレッチをしたり、肩や首周りを温めて血行を良くしたり、ツボを押したり、ツボにお灸をしてみるなどと、色々対策することで、多少の改善があります。
また市販薬の鎮痛剤が効きやすく、薬の服用で良くなることが多いです。

これとは別に、片頭痛があります。
自立神経の乱れやストレスなど、別の原因で起こる頭痛です。
片頭痛の特徴的な症状は、脈拍に合わせた拍動的な痛みがあり、人によっては光や音の刺激に敏感になったり、また高い確率で吐き気を伴い、ひどい場合には実際に嘔吐がある場合もあります。
いずれにしても日常生活が大きく阻害される症状です。また片頭痛には前兆を伴う場合があります。頭痛が起こる数分前に、キラキラした光の残像や光の輪が見える、閃輝暗点と呼ばれるものです。
この閃輝暗点はしばらく続いた後、消失しますが、その後30分程度して頭痛発作が起こります。頭痛は3~4日くらい続くことも多く、そしてやっかいなことに、市販薬の鎮痛剤が効きにくい場合が多いのです。

最近このほかに、大後頭神経痛という、おもに後頭部に電気が走るような痛みがある頭痛も増えています。大後頭神経痛の原因は、猫背な姿勢を取り続けることで首と後頭部の筋肉が緊張し、そこにある大後頭神経が炎症を起こすことです。
原因となる猫背姿勢ですが、パソコン操作やスマホを見るときなどに無意識に長時間、この猫背の状態になってしまうことが多く、そのために最近、症例が増えてきていると言われています。
大後頭神経痛の場合も、実は市販薬の鎮痛剤は効きにくいのが特徴です。ただし片頭痛とは違って、大後頭神経痛には閃輝暗点などの前兆はなく、ツボ押しやマッサージ、ストレッチなどの運動は効果的で、ある程度改善します。

片頭痛にはトリプタン系薬剤を使おう

市販の鎮痛剤が効きにくいとなると、つらい片頭痛が起きてしまった時はどうすればよいのでしょうか。
最近では、トリプタン系薬剤に分類される、片頭痛に効果のある薬がいくつか登場して、多く利用されています。
片頭痛が起きる原因は、脳内の血管が、自立神経の乱れや緊張、寝不足やストレスなどの原因によって過度に拡張することで起こります。
自立神経系のトラブルなどで血管が拡張してしまうと血管周囲に炎症が起こり、拍動性の頭痛が起きてしまいます。
トリプタン系薬剤には、この拡張した血管を収縮させる働きがあり、それによって痛みを改善する効果が得られるのです。
痛みが起こったらなるべく早く服用すると、より改善効果が高くなるようです。
片頭痛持ちの方の全員に前兆があるわけではなく、また毎回必ず前兆があるわけではありませんが、特徴的な前兆である閃輝暗点がある場合には、この閃輝暗点があらわれた時点で服用すると良いでしょう。

ただし、トリプタン系薬剤は市販薬は販売されていません。
医師の処方箋が必要となりますので、片頭痛に悩んでいる方は、一度医療機関を受診して相談してください。実際に、市販薬の鎮痛剤を飲んでいて、効きが悪いからとどんどん量を増やしてしまい、結果、過量に飲んでしまっていることがあります。
頭痛を改善する効果がないばかりか、長く続けると健康被害も出てしまうので、そういう場合には特にトリプタン系薬剤の利用がおすすめです。
つらい頭痛ですが、対処法を知って上手に予防することも大切です。大後頭神経痛の予防には、とにかくパソコンやスマホ操作をする際の猫背をやめること、そして肩こりに効くツボなども利用して予防していきましょう。
片頭痛の予防には、自立神経の乱れを防ぐことが大事なので、ストレスや疲れを溜めないように注意します。また自立神経を整えるのに、ツボ押しやツボへのお灸は効果があるようです。
頭痛発作が起きているときに血行を良くする運動をすると、かえって症状を悪化させます。トリプタン系薬剤をうまく利用して、つらい症状を改善させましょう。